新潟県の岩の原葡萄園の創業者「川上善兵衛」氏が
ベーリーとマスカット・ハンブルグを交配して出来たもので、
醸造・生食兼用の、日本では広く知られている品種です。
糖度が高く酸味もあり、豊かな甘い果実香が特徴。
その特徴を充分に活かしたこの商品は、
華やかな香りとしっかりしたボディーある味わいのバランスが良く、
存在感のある酸と優雅な果実香が、
フランス産のホワイトオーク樽での貯蔵による複雑な味わいを引き立て
高級感漂う味わいに仕上がっています。
生産者のタケダワイナリーは、20年の歳月を掛けて土壌改良を行い、
自然農法栽培(低農薬で化学肥料を使用しない)をしています。
畑を出来るだけ自然な状態に保ちバランスを取る自然農法は、
葡萄の木に優しく、飲む人にも優しいのですが、造り手には大変な農法。
それでも自然農法が良い葡萄をつくると考えるワイナリーにとっては
この姿が極自然な姿だそうです。
1.5ヘクタールあるマスカットベリーA種の畑は、
海外では一般的な垣根仕立てではなく、従来の仕立て方式である棚仕立て。
2代前の武田重三郎社長が大正時代に植えた樹は、樹齢70年を越え、
積雪の多い山形の冬の厳しさを物語るように、雪の重みで樹は傾き曲がりくねっています。
まるで龍のようなその樹は、今ではタケダワイナリーの畑の中で最も古いものとなりますが、
今でもとても上質な葡萄の実を着けてくれるそうです。
その果実を厳しい目で選別し、酵母添加せずに野生酵母で醗酵。
その後、フランス産のオーク樽におさめられ、地下のセラーで熟成されます。
後数年待っても良い位の、重厚で高級感漂う仕上がりのワインです。
■製造元:有限会社タケダワイナリー(山形県上山市)
■品種:ベリーA種(自社農園産)
■アルコール分:11%
■ヴィンテージ:2020年/2021年
■タイプ:赤の辛口タイプ